スマートセンサ型枠システムについて
※『スマートセンサ型枠システム』専用ウェブサイト→ https://smartsensor.jp/
※『スマートセンサ型枠システム』は、2022年3月31日をもちましてNETISでの掲載を終了致しました。NETIS掲載時の技術概要説明情報はこちらからご覧頂けます。
若材齢コンクリートの品質管理は、長期耐久性能に関わる極めて重要な要因です。しかしながら、テストピースと呼ばれる供試体を用いて圧縮強度試験を行う現状においては、コンクリートの品質は現場担当者の「経験や勘」に左右されてしまいます。
テストピースの問題点として、その養生環境や体積、発熱量といった要素が、実構造物のそれと大きく乖離する点が挙げられます。そこで、実構造物から直接収集した情報を基に、コンクリートの高度な品質管理を実現する技術として開発されたのが「スマートセンサ型枠システム」です。
型枠に開けた穴を通じてスマートセンサのセンシング部がコンクリート構造物の表面に接触し、構造物から直接情報を収集します。スマートセンサに記録された各種情報は、SSリーダと呼ばれる専用タブレットを用いて無線で収集され、SSリーダの画面で強度や温度、施工履歴などを、現場にいながらにしてリアルタイムに管理することが可能となりました。
本技術では、コンクリート表面温度から強度を推定する手法を採用していますが、この「温度から強度を推定する」手法は、平成28年3月17日、国土交通省告示により合法化されました。なお、その前提として、国土交通省が中心となり、4つの大学と6つのゼネコンによって、大規模な検証実験が行われています。
海外でも、センサやアプリの開発に特化したスタートアップ企業が、この「温度から強度を推定する」手法を採用した製品をリリースした例が数件確認できますが、鉄筋にセンサ本体を結びつける、いわゆる「埋め殺し」のタイプや、コンクリ―ト表面から熱電対を挿し込むタイプなど、「異物混入」や「熱電対の断線」等の問題点があります。当社の「スマートセンサ型枠システム」は、図1の取付断面図からも分かるように、そのような問題点をクリアした「世界最先端」のICT技術であり、国内外で数多くの特許を取得しています。
スマートセンサは、樹脂型枠・コンパネ・鋼製型枠・透明型枠・セントルと、型枠の種類を問わず搭載可能です。
スマートセンサ型枠システムで管理できる情報
スマートセンサには、温度センサの他にも加速度センサや静電容量センサが内蔵されており、強度や温度以外にも、型枠の建て込みからコンクリートの打設、支保工の取り外し、脱型に至るまで、施工の履歴を詳細に記録・管理することが可能です。